今週の写真

2023-12-24

2012年10月京都大学の山中伸弥教授がｉＰＳ細胞作製の成功によってノーベル医学・生理学賞を受賞致しました。ｉＰＳ細胞とは、人の体細胞にある種の因子を導入し、培養することによって様々な組織細胞に分化することが可能な能力を持つ多機能性幹細胞のことです。その細胞が発見された後、日本政府は多大な予算を組んで実用化を目指す様々な研究の後押しを行ってきました。しかしその結果は芳しくはありませんでした。理由はｉＰＳ細胞が癌化しやすいということがわかったからです。そこで次には癌化を防ぐための多大な研究が行われました。その結果癌化を克服する経路が確立されました。ｉＰＳ細胞の実用化の期待はいっときのバブル時期から比べるとかなり後退しているような現状ではありますが、今後臨床での実用化がスムースに行くことを期待しています。先日大阪公立大学などの研究グループが、イヌの尿から高効率でiPS細胞を作製することに成功したというニュースがありました。従来の作製方法とは異なる世界で初めての手法だそうです。犬の尿からのｉＰＳ細胞作製は、従来の手法に比べ120倍に作成効率が上昇したそうです。iPS細胞で治療が期待されている病気には、パーキンソン病、ALS、網膜変性症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、難聴、脊髄損傷などがあり、iPS細胞の治療の発展にさらなる期待をしています。

それでは今週も当院で写真を撮った子たちの写真を掲載します｡写真を撮った方は是非お家のわんちゃんねこちゃんを探してみて下さい。

１２月１８日（月）