今週の写真
アルツハイマー病を患っている人は、日本では500万人、世界では5000万人とも言われています。65歳以上で発症することがほとんどですが、最大で10%の方々が早期発症型であり、30代から60代半ばで発症しています。65歳以上の高齢者の約6%が罹患し、男性よりも女性の方が患者が多いようです。アルツハイマー型認知症は、1906年にドイツの精神科医で病理学者のアロイス・アルツハイマーが初めて報告した病名にちなんで命名されました。 脳の中の海馬とよばれる場所は記憶の中枢として知られています。アルツハイマー病では、脳の萎縮(小さくなること)がこの海馬のあたりから始まって拡がっていきます。そのため、症状は記憶の障害(もの忘れ)から始まり、徐々に認知機能全体が低下してきます。最初は、もの忘れ(「少し前のことが思い出せない」)が目立つものの日常生活にはほぼ支障がありません。次第に生活にも支障がでてきて認知症となり、認知症は軽度、中等度、高度と徐々に進んでいきます(図2)。
軽度の認知症ではもの忘れに加えて日付がわからなくなり、中等度になると自分のいる場所がわからなくなります。妄想や徘徊などの症状が問題になることもあります。さらに高度(重度)になると家族など親しい人の顔もわからなくなり、最終的には寝たきりになります。
アルツハイマー病では、脳にアミロイドβ蛋白(脳内のゴミ)というタンパク質がたまり神経細胞が減少し脳が萎縮していきます。アルツハイマー病の予防としてはアミロイドβが貯まらないようにすれば良いという事です。しかし、貯まらないようにするためには①生活習慣病の予防、②適度な運動、③健康な食生活、④脳を活動的に保つ、⑤サプリメントの摂取などが挙げられますが、決定打にはなっていません。8月21日、【レカネマブ】という薬が薬事承認されました。製薬会社『エーザイ』と米製薬会社の共同開発です。臨床検査では1年半の投与で脳内のアミロイドβが約60%減少、認知機能低下が27%抑制されたとのことです。このお薬の効果に期待しましょう!
それでは今週も当院で写真を撮った子たちの写真を掲載します。 写真を撮った方は是非お家のわんちゃんねこちゃんを探してみて下さい。
8月21日
8月22日(火)
8月23日(水)
8月24日(木)
8月25日(金)
8月26日(土)