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健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。現在の日本人の寿命は男性81才・女性87才、健康寿命は男性72才・女性75才となっています。人は誰でも長生きしたいと思っているとは思いますが、いくら長生きしたと言えどもベットで長期間介護が必要であったとしたら幸せとは言えないかも知れません。健康寿命を長くするには?2009年に米国で発表されたアカゲザル実験の結果などから、食事制限は長寿の秘訣であるという結論がでました。食事制限をすると長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が働き細胞が若返るというのです。しかし、2012年には低カロリー食は寿命延長には関係がないという結論も出ています。この論文では最も大事なことはバランスの良い食事を摂取することだと述べています。2012年のイスラエルの研究結果では老化を遅らせ長寿を保つ秘訣は空腹状態を保つことという結論がでています。飢餓状態になると長寿遺伝子が活性化され、ミトコンドリアやタンパクの凝縮したものなど、細胞内にある老廃物を排除するオートファジーという機構が働き、細胞が若々しくなるのだそうです。オートファジーについては次回で。
別の論点から健康寿命を延ばすためには一般的に言われるように、生活リズムを整えたり、暴飲暴食や喫煙をひかえ、バランスの良い食事を心がけ、適度な運動をすることが良いのはもちろんのことです。しかし、それでも、加齢にともなって老化は進行します。それは、からだの細胞そのものの働きが低下し、若い頃よりその機能が衰えるからです。そうした老化の進行の要因の一つとみなされているのが活性酸素です。 細胞が反応性の強い活性酸素に攻撃されると、その細胞や遺伝子などは傷ついて本来の機能を発揮できなくなります。それが、老化という現象として現れますし、さらに、がんや動脈硬化、免疫機能の低下などにも繋がると考えられています。では活性酸素を除去するにはどうすればよいでしょうか?それは抗酸化物質を摂取することです。抗酸化物質の一つとして代表的なものの一つがカロテノイドです。カロテノイドとは、微生物や藻類、植物、動物に広く分布する赤色、橙色、黄色の天然色素のことです。一般に、トマトのリコペンや、ニンジンのβ-カロテンがよく知られていると思います。他にワインのポリフェノールや、大豆に含まれるイソフラボンやサポニン、ゴマの成分が変化してできるセサミノール、そばに含まれるルチン、緑茶のカテキンと発酵茶(紅茶・ウーロン茶など)のタンニンなどがあります。またえびやかになど甲殻類や、さけ・ますなど魚類がもつアスタキサンチンなどが知られています。毎日摂取する食事を見直し、抗酸化物質の含まれた食材をなるべく多くとるよう心掛けましょう。
それでは今週も里親募集の欄をお借りして当院で写真を撮った子たちの写真を掲載します。 写真を撮った方は是非お家のわんちゃんねこちゃんを探してみて下さい。
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