WHO(世界保健機関)でも、飲酒は口腔や咽頭、食道、肝臓、大腸などで発がん性があると評価されています。日本で2005年に発表された、7万3000人の男女を対象に約10年間追跡した研究によりますと男性のがんに関して、大量の飲酒がリスクになることが指摘されました。この研究によると、1日3合以上飲む人は、1.61倍のリスクがあるという結果が出ています。ただ、この研究では、「ときどき飲む」という人のリスクがもっとも低く、「飲まない」が1.1倍のリスク、「1日1合未満」「1日1〜2合」は1.2倍弱のリスクとなっています。これが「1日2〜3合飲む人」になると、1.43倍のリスクとなりました。結論を申しますと抗酸化作用の入っているワインを飲むのが体には良いということまでは言えない。もっとも良い飲み方は少量のアルコールを時々飲むというのが良さそうです。。
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アルコールは「少量なら健康にいい」VS「少量でも健康に悪い」、どっちが正しい?という記事が載っていました。私自身は学生の時にはもっぱら焼酎をたしなんでいましたが社会人になるとビール中心になって参りました。ワインの好きな親友がいてポリフェノールが豊富だから体には良いのだと主張しておりましたが、果たしてその主張が正しいのかどうか?おそらくは正しいのだろうとおおよそ理解はしていましたが冒頭の課題に対する記事がありましたので、ご紹介させていただきます。
フランスのルノー博士という方が、動物性脂肪の摂取が多くても心疾患が少ないのは、ワイン(特に赤)の消費量と関連がある可能性を指摘しました。それによって「赤ワインは体にいい」と信じられるようになり、赤ワインブームが起こりました。事実、コップ2杯程度の少量飲酒では、心臓病や脳梗塞になりにくいという研究があります。 しかしワインから抽出したポリフェノールのサプリメントをヒトへ投与してもはっきりした有効性はいまだにはっきりしていないようです。
次に、「アルコールは少量でも健康に悪い」の代表的な論文があります。2018年に出た論文では、「少量飲酒は、心臓病や糖尿病を減らすが、がんや交通事故などのリスクを上げ、つまるところ、健康にいい飲酒量はゼロである」という結論が示されています。これは195カ国において、1990年から2016年にかけて調査を行った大規模な研究ですが、メリットよりもデメリットが大きいと結論づけています。
それでは今週も里親募集の欄をお借りして当院で写真を撮った子たちの写真を掲載します。 写真を撮った方は是非お家のわんちゃんねこちゃんを探してみて下さい。
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