マダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について
SFTSとは、マダニが媒介するウイルス感染症で原因となるウイルスは最近発見されました。ヒトで発症すると発熱、嘔吐、下痢などの症状がみられ、重篤な場合は死亡することもあります。国内においては、九州、中四国、近畿などの18府県に発生が認められていますが、このウイルスを媒介するマダニは全国に分布していることから、これら以外の地域でも発生する可能性はあります。2015年9月3日の時点で国内では144人のSFTS患者が報告されていて、そのうち44人が亡くなっています。
隣国の中国における疫学調査では、犬猫に寄生するマダニからもSFTSウイルスが検出されていますが、日本国内では疫学調査に関する報告はなく感染状況は今のところ不明です。マダニの感染症を予防するため国立研究機関が調査に乗り出しました。
マダニに咬まれることにより感染する病気はSFTS以外に日本紅斑熱、ライム病などが知られていますので、マダニの駆除はしっかりと行いましょう。
マダニの予防には背中に滴下するスポットやスプレータイプのもの、経口的に摂取するタイプのものがあります。なお、今年から1回飲ませるだけで3か月間効果のあるものも発売されています。