今週の写真
私が大学生の頃の死因のトップは心臓病や脳卒中でした。しかしそれから約40年近く経ち食生活が徐々に欧米化した結果、死因のトップは癌に変わりました。1年間で新たに癌にかかった人は約100万人だそうです。男性の部位別癌の罹患状況では1位前立腺癌、2位大腸癌、3位肺癌、女性では1位乳癌、2位大腸癌、3位肺癌の順となっています。男女ともに大腸癌の発生率が上昇してきています。この30年間日本人の平均給与はほとんど横ばいなのに大腸癌となると約3倍になってきています。年齢層での罹患率は男女とも40歳代で増え始め、50歳代で急上昇しています。なので高齢になればなるほど内視鏡などの早期がん検診を受けることが肝要かと思います。
最近国立がんセンターなどの研究グループが早期の大腸がんを高周波ナイフで切除する内視鏡治療を続けた結果、再発はほとんどなく5年生存率は約94%という高い治療成績を上げれたことを発表されました。この治療法は「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」と呼ばれ、患者の負担が少ないのが特長で、既に保険適用になって大規模病院を中心に普及しているそうです。このESDは大腸がんの場合、通常は大きさ2センチ以上の早期がんが対象とされています。これまでは早期大腸がんの治療法としては、主に腸管を切除する外科手術と、内視鏡で病変を見ながら輪状の細いワイヤー(スネア)を用いて病変を切り取る内視鏡的粘膜切除術(EMR)が行われてきたそうです。しかし、外科手術は病変を取り残しなく切除できるものの患者の負担が大きく、術後の「生活の質(QOL)」も低下しがちでした。EMRは簡便で短時間での治療が可能でしたが、スネアの直径を超える2センチ以上の病変は分割して切り取らなくてはならないために取り残しが生じて再発につながる心配がありました。大腸癌は年間15万人ほどが罹患するので、多くの人たちにとってはこの(ESD)術はすばらしい朗報だと言えることでしょう!
それでは今週も里親募集の欄をお借りして当院で写真を撮った子たちの写真を掲載します。 写真を撮った方は是非お家のわんちゃんねこちゃんを探してみて下さい。
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